ワイヤードの地に埋められたタイムカプセル。だが,タイムカプセルとは,常に,「埋めた記憶はあるが,掘り出した記憶はないもの」である。ワイヤードの過去は,何処? 未来は,何処?
出発前の旅情報・記念日ギフトを扱うサイト「14days」では,新しいメールサービス「14days!未来メール」を開始する。「14days!未来メール」は,今日の天気や気分,行動などをフォームで送信すると,21世紀の自分宛にメッセージが送れるサービスだ。
正確には,ちょうど1年後に,自分が書いた内容のメールが送られてくるらしい。ワイヤードを支配している時間は,リアルの7倍にも8倍にも相当するという(ジム・クラークは,それを『ネットスケープ・タイム』と称した)。昨日のことさえ,遠い過去の記憶のものと成り果てるほど,猛スピードで疾走し続ける世界,1年後の「ここ」が,どうなっているかなんて,誰も予想できない。そんな世界の「1年前」から届くメール。
過去は土の中にあり,未来は空の高みにある。人は過去にすがって,土を掘る作業をすることもあるが,たいした過去は見つからない。だから,タイムカプセルを掘り出した記憶というのは,いつもない。ましてや,この地のスピードの速さは,過去をさらに無聊なものに変えそうだ。まっ,そのスピードの中にいつも埋まっていく過去に出会えるのも,面白いかもしれないけどね(^_^)。
|